クイズ【10秒で解ける?】
発想力が試される問題でもある。
短時間の制限があったら、という話で、本当は冷静に計算すれば解けない人はいないであろう単純な問題。
バット1本とボール1個、合わせて1ドル10セント。
バットはボールより1ドル高い。
ボールの値段はいくら?
心理学系の一般書をよく読んでいる人にはお馴染みかもしれない。
直感と正解が食い違う人も多いらしい。
大学生に調査しても、ボールが10セントと答える人が多かったらしい。つーか確かめ算って小学校で習わなかったかと聞きたくなる人もいるかもしれないが、即答を促されると、バカでないはずの人がバカな間違いをしやすい好例ともいえる。
この問題を見て私が思ったのは、
バットがボールより1ドル高いなら、まず先に店主にバット代の1部として1ドル渡しちまえばいい、
ということ。
GTD的なやり方。確実なものをさっさと確定して思考から追い出し、脳のメモリ消費を最小限で済ませる。結局、小学校に上がる前の子供さえ解るやり方にもなる。
合わせて1ドル10セントだってことだから、あと払わにゃならんのは10セント。これは半分ずつバットとボールの代金に載せられる。
なんで半分ずつかっていうと、差額はすでに店主に渡してあるから。もはやバットとボールの間に差額はない。
10セントの半分はたぶん誰でも1秒かからずにわかる。
ポイントは、私は10セントの半分こ以外は「計算」をしていないところ。
いや厳密に言えば、総額から1ドルを引き算しとるやろがって言われるかもしれん。その引き算をしなくていいように先に渡してしまったので、残りは手のひらを見ればわかる、と言いたかった。だけどまあこれも計算と呼ぶなら呼んでくださいすみません。
フランスのレジでのお釣りの渡し方
実はこれに似た方法を、フランスのスーパーのレジで見かけることが多かった(私がフランスに行ったのはもう30年以上前だが)。
レジで買い物の合計金額が出る。例えば16フランと50サンティーム。(ごめん私の頃はユーロまだ無かったの)
客が20フラン札を渡す。
店員は「ヴォワラ(ほら)」と言い、まず商品全体をさして
「16フラン50サンティーム、」と言う。
続けて50サンティームを客に渡し、
「(これで)17フラン、」と言う。
そして1フランずつ客の手のひらに載せていきながら
「18、19、20フランね」と言う。
お釣りの授与式が完了する。
20歳の私は以後当然、可愛い店員の列に並ぶことになる。
このやり方を他国の人たち(日本人も)は「フランス人は引き算ができないのか」と馬鹿にしていたが、私は感動していた。引き算どころか計算を使わずに正確にお釣りを渡せてあるし、計算しても結局お釣りを数える手間は同じなのだから、計算がない分、実は早いのではないかと思ったりしていた。
最初のクイズの解き方、もちろんいろいろある。
算数の授業ではなんと教えるんだろう。
進学塾の先生はどうやって解法を解説するんだろう。
ちょっと知りたい。ワクワク。
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