AI等「自動」技術が普及するほど、専門知識や手動のスキルが重要になる

2023年5月20日DIY,サバイバルスキル,テクノロジー,哲学,子育て,言語,運命

もっと言えば、知識や手動技術の価値がわかる人とわからない人の二層に、水面下で人類は分かれていく。


わからない人は本当に奴隷化していく。財産や家柄で仮にトップの地位に君臨していても、「自分で考えないヤツ」は結局、いいように騙されて操り人形になっていく。

仮に自動運転がほぼ完成したらば、私は将来、喜んで自動運転の車を購入するかもしれない。

だが一方で、オートパイロットが切れた時に手動操作する方法を一切知らないような乗り物の(例えば飛行機)、運転席に座るような無謀なことは、緊急時でもなければ私はしない。


自動翻訳がリアルタイムで音声でなされる時代になったとして。
全く知らない言語で大事なコミュニケーションをAIまかせにするとしたら、それはもはや人間性が問われる問題だ。

重大な誤訳によって修復不能な関係悪化が起こってから、誤解や失礼な発言をAIの誤訳のせいにするような人間を、私は決して信用しない。

一所懸命勉強したが知識が足らず誤解を生じたというのであれば、当然ながら人間性までは疑われない。

旅行や買い物程度ならまあ、便利を優先してもいいかもしれないが、その場合でも注意すべきことがある。


(母国語なら肉声での会話に問題がない人、という前提で言う)

「こんにちわ」までもスマホに言わせるような人間は、根本的に相手の言語文化を何とも思っていないのがバレバレだということだ。今までだって、日本に観光に来ておいて「Hello」と臆面もなくいう人間は、「英語が世界共通語なのだから英語に合わせろよ」という考えの持ち主だということはすでにバレバレである。通じるかどうかの問題じゃない。

「いやいや、そんな英語至上主義みたいなことなんて思ってないよ!」って?

つまり何も考えてないって言いたい?

もっとワルイじゃん。自分が知らない言語を話す人たちに話しかけるのに、何も考えないってどういうことなのか理解に苦しむ。

こういったことは、テクノロジーが解決することは永遠にない。テクノロジーが進むほど、もともと何も考えなかった人は余計に何も考えなくなっていくのだから。

だからといって「反テクノロジー」を掲げても解決しない。問題はそこじゃないんだから。人間性にあるんだから。でも人間が幼稚すぎると便利なはずの道具が危険物になる。人文系の学問を軽んじてると理系の首が締まる構図。

他人の文化を尊重する人なら、言語も尊重する。
自分や他者の命を尊重する人なら、いざという時に自力で全く対処できない乗り物を操縦するのは無責任だと考える。

こういう人間性の問題は、AIやテクノロジーの発達と本来関係ない。

が、もっと先を見越していうなら、AIやテクノロジーが発達して、「自分で何もできない人間」が社会に溢れれば、「自分でできる人間」は貴重になっていき、仕事がなくなることもないだろう。テクノロジーを最終的に監視できるのは、知識や経験のある人間だからだ。

「監視するAI」を監視するAIができたとしても、それを監視できるのは人間。

AIの翻訳ミスに気づけるのも、語学を学んだ人間。

ディープラーニングで高度に発達したAIが「ディープラーニングするAI」を自動生成し始めると非常に怖い。この怖さがわかるのも人間。すでに、「ディープラーニングって何?」という人間がたくさんいるとしたら、それだけ二極化も進んでいるということ。

自動車に乗るなら車をイチから組み立てられるんかい、などと極端なことまで言うつもりはない。

言わないが、「オートマ車だからギアのことなんて知らなくていいでしょ」というあたりが分かれ目になるんじゃないかと思う。便利を活用するのに無知でいいというのはとんでもない間違いだ。

AIに限らず、テクノロジーが発達すれば必ず、「機械がやるから知識は不要だ」という阿呆がうじゃうじゃ出てくる。そういう輩は昔からいいように搾取されてきたので、これからもそうだろう。
阿呆が増えれば増えるほど、賢明な人間は二手に分かれる。
阿呆を騙して搾取したほうが楽だと割り切る人間と、
阿呆に目を覚ませと言い続ける人間と。

仮に、前者を悪人、後者を善人と呼ぶとする。
ひとつ確実に言えるのは、目を覚まさない阿呆は悪人を富ませ、善人を絶望させるということだ。
そして絶望した善人は、悪人になったほうが楽だと「目を覚まし」ていく。

無神論が蔓延る世の中で、善人が善人で居続ける理由は希薄極まりない。


そして世の中、どんどん二極化が進んでいく。
善と悪の二極化じゃないよ、善人は絶滅危惧種だから「極」にすらならない。
賢明な悪人と、大多数の阿呆と、の二極化です。

これをディストピアっつーんじゃなかったっけ?

あれれ、話それてる。