猫と虫下しと草の衝撃の関係
猫の虫下しについて天然素材を考えた。
実際にうちの子猫に回虫が出て、動物病院で駆除剤をもらい、完治。それから半年後に再びトイレで虫を発見、そこでいろいろ調べてびっくりし、野良猫と草の関係へと踏み込んだ。
これはあくまで独自の考察
まだ結論は出ていないし、世界の研究論文も探していないのだけど、そもそも猫に関して実はそれほど科学は全てを解明しているわけではない。
つい何年か前に、「猫の水の飲み方」の物理的解説が科学研究の成果といって「発表」されたという記事を読んだが、多分数百年前の子供でも誰かは気づいてたよねこれ。まあ物理的な理屈はわからなかったとして、というかそこに目をつけたのが「発見」だったのだろうけど、冷静に考えると「だから何」系の情報だと気づく。まあいいさ面白ければ。
先に言うのもなんですが脱線
科学好きでもある私は科学記事もつい目に止まる、というかクッキーのせいで(おかげで)よくインターネットさんからオススメされる。
しかし、本当にしょーもない「科学もどき記事」もたくさんある。特に、最新情報ネタを扱うサイトの中には、ネタ切れを補うためにまだ査読前の論文や学生の宿題レベルのレポートを拾ってきて(そういうのを有料無料で閲覧できるサイトがまたある)もっともらしくまとめてあるとこもある。
惰性で読んでしまった後に脱力することもしばしば。
最近は目が肥えたのでタイトルや最初の2、3行でアヤシイと思えるようになった。
そんなことはどうでもいい。
脱線してしまったが、猫と虫下しに関する私的な考察を書いてみる。
きっかけは子猫の頃の虫下し
うちの猫が子猫だった頃、一時期、よく食べていたのに少し痩せていたことがあった。元気はめちゃくちゃ元気だったので気づくのが少し遅れた。
お腹はぽっこりしているのに、肩甲骨の周囲や腰骨に肉がついてない。まるで老猫のようで、あせった。まもなく食べも少し細った。
と気づいた矢先、トイレを片付けていたら回虫を発見。
翌日はちょうど都市部に出かける日だったので、動物病院に予約を入れて連れて行った。
動物病院に行く時の注意
ちなみに、動物病院に虫下しをもらいにいく時は、うんこを持って行くと良い(もちろん猫の)。目に見えて虫がいてもいなくても構わない。お腹に虫がいれば卵が混じっているはずらしいので。卵を確認しないと薬は基本出せないらしいし、虫の種類によって薬も違うらしい。
持っていかなくても病院で検査できるが手間だし時間がかかって猫もかわいそうなのでぜひ持って行こう。
関東にいた頃はお世話になった獣医さんが「保護の協力」ということでほぼ無償で薬をくれたりしたので、虫がいなくても飲ませて問題はないようだけど、普通はお金かかるし、猫によってはお腹ゆるくなって消耗するので、1匹や少数飼いで健康そのものなら飲ませなくてもいいと私は思う。
反対に、もし飼ってる猫の誰かに虫の疑いがあって、トイレを共有しているほかの猫がいる場合は、全員に同時に飲ませるのが理想(動物病院でほかの猫のぶんまで薬を出してくれるかは獣医さん次第)。なぜなら、虫の卵は目に見えない大きさで、トイレの砂の中で数日で生まれて成長するので、頻繁にトイレをきっちり片付けるかしてなければ感染の可能性がそこそこある。
後日談から浮かんだ疑問
で、後になって遠方に住んでいる幼馴染の獣医に話したら、
「いつの間にか治ってることもあるんだけどね」
と言ってた。
うちの子は、薬を飲ませたらもう半日〜翌日まで出続け大変なことになっていた。最初は1〜2時間おきにトイレするのが5、6回続いてやっと少し落ち着いて、完全に出なくなったのは翌日。
薬を使ってもこんなに大変なのに自然に治るのかと信じられなかった。
でも考えてみれば野良猫は、それこそ虫だらけの環境で育っているのに、子猫から大人になっている。当然、死亡率は家猫より高いのだろうけど、ほぼ全員虫の卵を取り込んでいるはずなのにと考えると、薬なしで一定数の猫は大人になっている。友人の言う通り、自然に治るケースがあると考えないと野良猫は全滅していることになる。
そこで私はちょいと調べた。
衝撃の事実
そもそも、虫下しの薬はどうやって効くのか。
それはなんと、「虫」を過剰に興奮させてブチギレ死させているらしい。
いやーびっくりした。(憤死するのはボニファティウス8世だけじゃないんだ!)
そしてですよ。その薬の成分はもともとは天然の草から得ていたようなのだよ。
そこで家の薬草辞典で調べると、「そういう成分」を多量に含む草がその辺にあるある。
例えばトクサ。河原に行けばキモいくらい生えている。
ほかにもいろいろすぐ手に入りそうな草はあったが、その「作用」を考えるとはっきり言って怖い。実際、量が多いと猫も人間もおかしくなるらしい。
しかし、薬草とまでは言えない程度に、微量に含まれている草もそりゃあるだろう。それが自然だ。
で、野良猫たちは、そういう「草」を時々食べているのではないか。
そして草。マジで草。
猫草のことは猫飼ってる人ならほとんど知っているだろう。
あれはエンバクなどのイネ科の草で、これもそこら中に生えている。
猫はイネ科が好きだ。
麦茶大好きだし、トウモロコシは半狂乱で食べる。
イネ科で虫下し効果がいくらかありそうなのがエノコログサ。
通称「猫じゃらし」。
うちの敷地内に売るほど生えている。
こんな話を今頃書く気になったのにはわけがある。
薬で完治してから半年以上経過したところで、トイレ掃除中にまた1匹、虫を見つけたのだ。
また動物病院?
市販の薬は?
5百円台〜千円程度で市販の回虫駆除剤が通販されてた。
市販薬なので本当に効くのか、猫への影響は大丈夫なのか、と思って薬の成分から調べていってたどり着いたのが、上に書いてきたもろもろだった。
トクサだって、見た目からしてニョロニョロのお化けみたいで(ニョロニョロがすでにお化けだって?失礼な!)、猫に食べさせて大丈夫なのかと不安になった。
とりあえず無害だろうと思って最初に、
ほんの微量だけ餌に混ぜてみたのが「かぼちゃの種の中身」。
効果はというと、その日から虫は出なかった。たまたまかもしれない。
次に考えたのがエノコログサだ。
エンバクとほとんど変わらないはずだ。
実の部分はれっきとした穀物であり人間も食べられる(昔は食べていたそうだ)。
ただエノコログサの葉は結構ギザギザしてて(あのギザギザはケイ素化合物=ほぼガラス)痛そうなので、若葉の柔らかいところを2、3本、選んで水洗いしてご飯の上に置いてみた。
めっちゃ食いついた。
「もっとないの」と言われた。
ああ、やっぱ草、大事だったんだよ。たぶん。科学的な確証はないけどね。
そうして2回ほどエノコログサを食べさせた後、1ヶ月あまり草もあげてないけど、猫は超元気で肉付きもちゃんとしてて虫も出てない。
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