大きいことからやったほうが早く上達するケース
もちろん最小規模からやったほうがいいこともある。
投資なんかはその最たる分野で、成功失敗の判定が規模に関係なく明確、損失の割合が一定のものは、小さいことをたくさんやったほうがいいことも多い。
一方、
損失が小さすぎて失敗しても失敗だと気づきもしない(失敗が全く気にならない)ことは、小規模で何度繰り返しても修正機能が働きにくい。
例えば歩き方。
1日に100メートルも歩かない人は、靴が足に合っているか気づかない。
合っていなくても歩けてしまうからだ。
同様に、1キロ程度以上も歩く機会がなければ、足の裏の重心のかかる位置がおかしくても大して疲れないので、フォームを改善しようという気がおきない。
しかし、たびたび1時間も歩けば、靴擦れが起きたり、変なところが痛くなったりして、靴を買い替えたり歩き方を考えたりする気になる人も出てくる。
3時間続けて歩く必要に迫られれば、歩くのが下手な人はその衝撃的事実をようやく自覚しだす。逆に言えば、それくらい歩いてみないと、
「人類なんだから二足歩行できるわ当たり前やん」という思い込みが
どれだけ浅はかだったかわからなかったりする。
そして中級者以上の人と一緒にそこそこの山にでも登ってみれば、誰でも素直にベテランのアドバイスを聞く気になる。
ノコギリで木をきるのもそうだ。
割り箸をホビーノコで何百本切ってもほとんど何も変わらない
かもしれないが、直径30センチ以上の丸太を刃幅15センチ以上の大ノコで切ってみれば、いい加減なやり方だと、30分かかっても切れない人もおそらくいる。
ノコが左右にブレず肘までまっすぐ一直線に引ければ5分前後で切れるので、できてる人のやり方を見るか、自分で本気で試行錯誤すれば、誰でもすぐに上達すると思う。
まとめると、
- 何かがまずいと気づくこと
- その気づきを無視しないこと
がなければそもそも改善しようという気にすらならない人が多いわけなので、
- 少しでも下手だと絶対に失敗するような
- 失敗の原因が自分の下手さ以外の何ものでもないと認めざるを得ないような
大きな規模のことにチャレンジしてみることで、否が応でも向上心に火がつくということね。
ただし、いきなり最初から、一回の失敗で破産したり自分や誰かが死んじゃったりする規模はやり過ぎ。例えば素人が難易度高い山に登るとか。そこはまず人里を半日歩くくらいからやってくんさい。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません