これはすでに世界的スタグフレーション

z-日の徒然,経済知っ得

でしょう。日本の不景気は誰が見ても明らかだけどそれは政府も日銀もきっちり理解しているしその前提で政策も行っている(解決に効果が出るかは別問題だけど少なくともセオリーに反したことはしてないと思われる)。

問題はアメリカやヨーロッパ、そして新興諸国、つまり世界経済の大部分で、物価指数が上がってるから政策金利を上げるという一見セオリー通りに見える動きだがそれは普通の「インフレ」ならね、て話で、これが実は「スタグフレーション」(そういう概念が独立してあるわけではないけど普通のインフレでないことは確かなので特別視する意味はある)だとしたら、

みんなそんなボコボコ急いで利上げしちゃって本当にいいの?

てことになる。んじゃない?

スタグフレーションという言葉自体が厳密ではなく境界が曖昧な上に、政府が、そしてマスコミがハッキリ言ってしまうと余計なパニックを巻き起こすかもしれないので多くの人が発言に慎重になっている。

しかし裏を返せば、ほんとに「違う」なら、誰もわざわざ慎重な言い回しをしてまでスタグフレーションという言葉を出す必要はないし、それを言えば笑い物になるだけなので経済学者さえスルーしておくのが賢明とも言える。

なのに今、すでにあちこちでスタグフレーションの警鐘は鳴らされている。

「バブル崩壊」のように周期的に必ず来るものは「言っとけばいつか当たる」から下手な占い師のようにいつでも誰かが言ってて不思議じゃないが、スタグフレーションは曖昧なだけでなく非常に珍しい現象でもある。適当に言ってると恥をかく恐れのほうが大きい。それなのにロイターでも経済誌でもけっこうな警告が飛び交っているのはすでに普通じゃないと思う。

で、影響力のある経済誌でも全然ない(ぶっちゃけアクセスからしてない)このブログだから遠慮なくぶっちゃけますと、アメリカがすでにスタグフレーションだと思うのであります。

だからアメリカの金融政策を追いかけているあの地域もあの国も、すでに物価上昇してるならたぶんそうなんじゃないのと思うのです。そして日本もそこに向かってます。が、日本だけは緩和を続ける。(あとエルドアン大統領)。それは実は間違ってないかもしれない。アメリカのほうが、別の意図を隠してインフレにかこつけて急いで金利を上げようとして、株価下がって、企業経営失速して、どうなるんですかいという局面かもしれない。

だけど為替はフォローしてほしいですよ、いいのこれほんとに?

黒田さんは緩和は間違ってないとしても、「為替は知らん」と言ってたら企業物価指数また上がって日本もやばくなったら(違う意味ではずっとやばいけど)結局日銀のせいにされちゃうんじゃないのかな、でももう「知らんよ、大半の企業と銀行がいつまでたってもイノベーティブじゃないからだろ、俺のせいじゃない」と言いたいのだとしても、為替放置だけは今のところ私の中でも解釈しきれない。なんか考えがあるのかヤケなのか図りかねてる。他に考えられるのは他国(一国しかない)の思惑、「いい円安」じゃなくて「いいドル高」だということとかか。