カナダのおっさんに笑われた

z-日の徒然,インスタグラム,インターネットライフ

少し前から、インスタでDMしてきたカナダ人のおじさんとチャットしている。

インスタグラムを始めて少しして、見知らぬ人から最初にもらったコメントは、明らかなスパムアカウントからだった。少し落ち込んだあと、機械的にブロックした。

しばらくして、非公開アカウントの、プロフィールもない人からDMが来たので、警戒しつつも社交辞令な返事をした。そこからいきなり、「私の良き友人」という呼びかけに続いて、どんどん質問がきた。嘘じゃない程度に適当に答えて会話していたら、どうやら相手は、何歳か違いの同世代のおっさんだとわかった。


日本に仕事で来ていて、日本語を学びたいからというので、互いに日本語で会話していた。が、彼はGoogle翻訳をそのままペーストしているようで、半分くらい意味不明だった。

私のほうで「おそらく、この日本語になった(なってしまった)元の英語はこれこれだろう」とリバース翻訳と再解釈をしながら読む。せっかく日本語を学びたいなら訂正してあげたいとも思ったが、最初から最後までめちゃくちゃでツッコミどころも見当がつかないし、次から次へと話も進むので、だいたいの察しをつけながらそのまま会話を続ける。

そんなこんなで数日で疲れた。

もうひとつ、疲れた原因。

毎日、朝昼晩、メッセージが来ること。

そして必ず、朝昼晩の食事を聞いてくる。私は朝は食べないことも多いし昼も不定期。なので「今日はまだ」というと「なぜ!具合が悪いのですか!?」とめちゃくちゃ心配してくる。

「この歳になると朝は食べないほうが調子がいいのです」
「日本には『朝飯前』という言葉がある。意味は英語だと『piece of cake』だ」
などと言っても、「あなたは面白い人だ」と言われただけで結局、毎日朝食は何かと聞かれる。会話のとっかかりなんだろうな、と思うから時々受け流して話をそらしてみても、しばらく違う話で盛り上がった後に
「それで、朝食は何を食べましたか?」
としっかり話を戻してくる。朝からどっと疲れる。


さらにダメ押しになる出来事があった。

ある夜、投資の話題になった。投資の話自体は嫌いじゃない、むしろこちらも勉強しているので、参考になる本やらの話をすると、「株は買ってはいけない」と彼はいう。私も「まだ勉強中だから買いませんよ」と答えると、「それは良いです」と言った後、なんと、「ブロックチェーンを知っていますか」ときた。

(ああ、これまでの友人としての会話は全て勧誘への下地だったの?)

という疑いを抱えながら話し続けるのは嫌だったので、
「ビットコインは買いませんよ。」
とハッキリ言った。そこでインスタアプリを閉じてしまえばよかったかもしれない。だが、彼はそこから
「お互い、娘がいる。資産は残さなくてはいけない」
と説き始めた。
なんかちょっと腹立った。資産と言いながらビットコインかよ。

だから、
「じゃあ、ビットコインのどこがそんなにいいの?」から2時間くらい会話が続いてしまった。ああ。

さすがに彼の意味不明の日本語のままで会話を続けるのは無理だったので、そこからはお互い英語で話すことにして、2時間の議論。しかし。

具体的に質問をしても、おっさんは「将来価値が必ず上がる」の一点張り。

疲れ果てて5分くらい返事をしなかったら、彼のほうが眠くなったらしく「オヤスミ」の挨拶。

私も眠いわ。だがモヤモヤして眠れん。どうしてくれる。


そういうことがあったので、次の日は夜まで返信しなかった。おっさんは朝から愛情たっぷりのメッセージをくれてた。

どうやら友人関係は続けたいらしいので、挨拶は返して、聞かれたことには答えた。でもやっぱり冷めた気持ち変わらない。

インスタ自体は見たい時に見たいが、おっさんに返事しないままオンラインバレするとすぐにメッセージがくるので、

プロフィール右上のメニュー
→設定
→プライバシー設定
→アクティビティのステータス
→「アクティビティのステータスを表示」のボタンをオフ

にして、丸一日返事をしなかった。

そして翌日ですよ。

(あの悪夢の夜以来、我々は英語で会話することにしているけど、ここでは日本語訳してます)

またおっさん、朝の熱い挨拶から、「今どうしてますか。すごく心配しましたよ」ときた。

心配云々はスルーして、

おはよう。私たちは元気。よく眠れた。いい朝を、そしてお仕事頑張って。

と返してインスタ閉じた。

すると通知音が。

カナダのおっさん

昨日は娘さんの何かのお祝いだったのでしょう。どこへ出かけたのですか。きっとそれが、一度も返事をくれなかった理由でしょう

ときたので、

そうね、そういう風に考えるのはいいんじゃない?
私らの20代の頃を思い出してよ。親友でさえ、毎日は話さなかったよ。

ったら来ましたよ。

カナダのおっさん

本当?もしあなたがカナダに行って友人を作ったら、彼は毎日あなたをチェックするし、あなたは(誘われて)夕方に出かけることさえあります。だから私は毎日あなたに書いているのです。

私は速攻返した。以下、二人の会話そのまま。

Omg, もし私がカナダに住んで、友達10人できたら、毎日20回も30回も電話かかってくるの?💦

カナダのおっさん

Yes, その通り、あなたは多分、毎朝たくさんのメッセージに返事しなくてはならない
これが、他者への気遣いと愛です

そんな、私は無理。

カナダのおっさん

できますよ、あなたも慣れます。

カナダのおっさん

グループコールとか使えば、タイピングをセーブできますよ

(そういう問題じゃない!)

私はそんなのしたくないの、家族か恋人でもなければ。

カナダのおっさん

あなたがカナダにいれば、私の言うように、あなたの考えも変わります。

そんなら、私はカナダに住みたくない💦

すると彼は私の返信に「😂」とリアクションし、

カナダのおっさん

You are very funny.

笑われた。また。カナダのおっさんに笑われた。真剣に答えてたのに。

そして。

カナダのおっさん

朝食は何を食べたの、my friend?

おっさんブロックすべきか、今、良心と格闘している私。